ドアの猫穴

日々思うこと・感想文・気軽に出来るボランティア情報とか書きます。

ナルニアに行ってきました!

だいぶ間が空いちゃったけど、映画『ナルニア国物語 第一章 ライオンと魔女』感想です。

よく確かめずに劇場に入って始まってから吹替版だったことに気づきました(笑)

でも映像に集中できて良かった。

モーグリム(狼)の声がBBC版と同じ若本さんなら文句なしだった(笑)。

キツネはシャアの人(池田秀一さん)、

タムナスさんはドモンの人(関智一さん)です(なんとなくガンダム

 

 

ワタシは原作から劇中のシーンを補完できる上に、

作者の思想の根っこであるところの聖書を(拾読みだけど)読んでて、

しかもクリスチャンのダンナの解説付きという、

良くも悪くも「色眼鏡」をかけて観ました。

夫婦で感想を話しあうのが楽しかったけど

そこはあまりにも宗教色が強いので、カット!

でもどうしても純粋な映画のみの感想は書けないです。ご勘弁願いたいです;

 

 

以下内容に触れてます。ネタバレ上等。

 

 

 

原作では数行しか触れられていないロンドンの空襲~きょうだいが屋敷に疎開するまでのシーン。

すごく良かった! 田園風景の中を走る汽車と音楽に泣かされてしまった。

ロード・オブ・ザ・リング』の冒頭のホビット庄の情景や

『プリンス・オブ・エジプト』の冒頭の神殿建造シーンでボロ泣きしたのと同じ感覚でしたよ。

まだオープニングなのに。開始5分でギュッとつかまれた感じ。

戦争を知らぬワタシたちには想像し難いきょうだいの心情が、伝わってきました。

この冒頭のシーンがあったから、後に予言を聞かされたスーザンの

「戦争から逃げてきたのにまた戦うなんて・・・」という台詞が重く感じました。

 

 

エドマンドも、現実の戦争の影を背負ったキャラクターだったと思います。

あの時代にエライ大人たちがしてた愚行を見てたら、早く一人前になりたい男の子は

力を手に入れて敵を打ち負かす事にしか、夢を描けなくて当たり前です。

そういった現実世界の影が、魔女に誘惑される下地になってしまった。

原作でも子どもたちの中でいちばん好きな子ですが、改めて思い入れが増しました。

空襲をヒントにしてグリフィン部隊が岩を落とす作戦を考えたのはエドマンドだよね、きっと。

 

 

現実で平和に満たされ、愛情を受けている子どもはファンタジーの世界には似つかわしくない。

周囲から理解されなかったり、自力では解決できない壁にぶつかった子どもの前にアチラの世界への扉は開かれる。

異世界が呼ぶのか、子どもたちが異世界を引き寄せるのかは知りようがないけど。

ペベンシーきょうだいも時代の影を背負い、やむなく母親と引き離されたときから

ナルニアに呼ばれていたんだと思います。

そして向こうの世界で、現実よりはるかに危険な冒険を乗り越えて、

たいてい形のあるものは持ち帰れないけど、心の内面では新しいものの見方を得て帰ってくる。

ハリー・ポッター、バスチアン、千尋...名作ファンタジーには、そんな共通項がある気がします。

古今東西のファンタジーのつむぎ手が孤独や傷を負った子どもを中心に据えるのは、

単なる影響や模倣ではなく、深い意味のあることだと思います。

 

 

合戦シーンは「やりやがったなこの~!!」って感じ(笑)。

いやだって原作読んでたら、「ケモノの縄張り争い」程度にしかイメージ出来なかったから。

あのシーンは監督が好き放題やりましたね~。拍手。

あそこまで本格的に軍団同士のビーストウォーズになるとは思わなかったので、

ビックリしつつ笑った笑った。サイが大活躍だし(笑)

 

 

願わくば、ホントにものごころついたぐらいの時に観たかったなあ。

今の子どもたちが羨ましいです。

 

 

やっぱり原作も読んだほうが楽しいです。映画の前でも後でもいいから。

そんなに長くないし読みやすいので~♪

 

ライオンと魔女 ナルニア国ものがたり(1)