ドアの猫穴

日々思うこと・感想文・気軽に出来るボランティア情報とか書きます。

『鎌倉殿の13人』 - 「舐められて黙ってられるか!」で歴史は変わる。

大河ドラマの感想と見せかけてドンドン脱線します。

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3年続けて

笑いどころミッチリ、かわいい青年とイケてるおじ様たち大渋滞な『鎌倉殿の13人』! 楽しい! 絵の端っこにチョコっと沿えて描くのが似合いすぎる義時くん(主人公なのに)...。

 

人の命が軽い! 昨日の身内が今日の敵! という物騒な時代の物語を、コメディにくるんで(ええ...)これから源平合戦愛別離苦がお届けされる予定となっておりますが

連日、現実の、この令和のニュースを並行して見ている中で

「...果たして今の時代が、あの頃よりマシと言える? 人の命、大事にされるようになってる? 先人は頑張ってそういう社会を作ろうと努力してきたのに、退行してない?」

という気持ちがムクムク湧いてきました。

北条家はじめ源頼朝を頭にいただいて叛乱を起こそうとしている坂東武士の心情、とても現代にオーバーラップすると感じています。要するに、国の中央にあぐらをかく強大な権力に『舐められてたまるか』という、怒りです。

私が今、権力に、政治に対して抱く気持ちが 「舐めんな!!」 なのです。

 

第2回~第3回で、伊豆権守・堤信遠(←平家方の地方小役人。まあ、虎の意を借りて威張る狐ですね)に這いつくばって、泥水を飲まされ、父・時政と共に持参した手土産の農作物を踏みにじられた義時。

それまで彼は「平家の世が続いて、何か問題でも?」という態度、「結構穏やかに暮せているではありませんか?」という現状に満足な発言をしていて、領地の米を計る倉庫番に充足していました。

なんとなく「シェルター的な閉じた世界のあたたかさに守られ、大事にそだてられた」という感じで。目の前の暮らしが守られてるから外の世界には興味がないというか、興味を持つ理由がなかったのですよね。

しかし堤からの侮辱によって「自分、家族、そして坂東という土地が、取るに足らないものだと軽んじられている。」という事実に直面するにいたり、激しく憤ります。そして偶然の導きで義兄となった源頼朝を御輿にかつぎ(正しく『かつぐ』という心境でw)、打倒平家の戦いに身を投じていくことになりました。

人それぞれでしょうけど、私は、東国の武士たちの「舐められたから〇す」理論に、すごくスッキリしまして。

「叛乱、起こしてもいいんじゃん?」

「侮られたら、怒っていいんだ。」

という、はげましをもらいました。

 

今までもブログで書いてたんですが、人の心を引き付ける物語はそれが話題を呼ぶ時代において、それぞれの時の問題にリンクしている、と思ってます…持論というほどでは、ないんですけど。

 

現状にあきらめて、おとなしくしていたくないな~、という気持ちにさせられる。殺伐としているけどその殺伐の中に「手段を選ばず生き抜いてやるわ!」というエネルギーが燃えてる気がしました。

 

時は正規雇用男性健常身体日本国籍あらずんば人にあらずの令和時代です。疫病下、道に死体は転がらないまでも、庶民は捨て置かれておりますよ。

おかしいなと思ったことには ふざけるな!! と怒って声上げていこう~。

 

心に坂東武者を、宿して生きていこうゼ!!(宗時兄上~...!)