こうして、また少し書けるようになったのは もうひとつキッカケがあります。
11月末、訪ねてきた母との、あるやり取りの中で感情が抑えられなくなり「このままではヤバイかも」という危機感がありました。
次の日 不定愁訴(はげしい頭痛・吐けない吐き気・目まい・動悸)がひどくなり何も出来ず、職場近くの病院に行きました。
そこでの指導と薬の処方が合っていたようで、気持ちも体調も落ち着き(自分でも信じられないことに)2週間、アルコールという薬物に手を出さずに過ごせています。
かかったのは内科小児科の診療所です。インフルエンザの予防接種を待っている親子連れでいっぱいでした。ちゃんと医師免許を持った医院でオカルトチックな治療者ではないです。
看護士さんとお医者さん両方、ほぼ問診のみですが 細かく最近の症状や生活の様子、既往症、職場の健診結果、あとは受付で事前にくすり手帳の提出を求められたのですが、その薬もチェックして合わなかったものや今も服用しているものなどを細かく訪ねられました。
息切れ感があるので、血中の酸素濃度を測る機械をつけましたが異常はありませんでした。
そしてお医者さんから言われたのは「まだ特に病気、という状態ではないけど、東洋医学で言うと『のぼせ』の状態なんですね」とのこと。
漢方薬が良いと思うんですが飲んでみますか? と訪ねられ、今はとにかく体のつらさを和らげたい…という藁にもすがる思いで承諾しました。
処方された漢方薬は 『抑肝散』 という名前でした。
こちらを2週間服用することにしました。
服用を始めて3日ほどでハッキリとわかる変化がありました。
・お酒を飲みたいと思わなくなった
・満腹になるまで食べなくてよくなった。間食もしたいと思わなくなった
・「疲れた」と言わなくなった(夕方になってもまだ余力が残っている感じ)
・肩こり・背中のこわばり・手のしびれが緩和された
・動悸、息切れが治まった
・歯を食いしばらなくなった
・よく眠れるようになった
・お通じがよくなった
・お腹の皮膚の炎症が治った
・(精神面の変化・1)不安、イライラ、カーッと頭に血が上る、それを人にぶつけることがなくなった
・(精神面の変化・2)物忘れや「優先順位がつけられず、何から手をつけていいかわからない」状態がなくなった。
・とにかく、体も心も「消耗」することがなくなり「ラク」になった。
実感として「劇的」と言っていいくらいの効き目でした。「植物の成分なのに…ふしぎだ...!」「漢方薬ってすごい...!!」と言うのが、今の素直な感想です。
(この中のいくつかは、アルコールを摂らなくなったことによるものだと思いますが; その「酒をやめると決めて実行出来るか?」がずっと難しかったのです)
メンタルクリニックに通った経験もありますが そこで処方されたどの精神に作用する薬よりも(あれもなかなか相性があって複数種類や量を変えたりしましたが、あまり効かず、眠気がひどく気絶したように眠り続けてしまう...という副作用が多かったです)この「抑肝散」が最も「症状が改善した」という手ごたえ? を感じました。初めて『薬が生活のクオリティを上げる』という経験をしました。
漢方、じつは少し前にも効き目を感じたことがありました。
秋口に風邪を引いたあと、ひと月長引いていた咳に苦しみ、ドラッグストアの薬剤師さんに尋ねてみたところ、これどうですかと勧められたのが 『麦門冬湯』 という漢方薬のドリンクでした。
これもセット分の3本を飲んでいたら、のどが潤った感じがして止まらないカラ咳が鎮まり、ずいぶん楽になりました。
ヨコ文字のいわゆる西洋薬は よく知られている「症状」・明らかになっている「病原」などに、ピンポイントに効く薬を何種か処方され併用する。という服用の仕方ですが、漢方薬は「症状」ではなく 個々人の「体質」を診て出されるものなのと、薬自体が様々な生薬のブレンドなので うまく体質に合えば「それ1種類」で済みます。お財布に優しく(保険適用です)、飲む時にも簡単で助かりました。
このような漢方医学の成り立ち上、抑肝散が効いたのは「私には合っていたから」であって、同じような症状の人すべてに必ず効く わけではないです。と明記しておきます。いちおう…。
漢方の特性や効能を知って使ってる方にとっては当たり前のことなのでしょうが、今までかかった病気・病院では漢方薬に縁がなかった者なので 回復の糸口を見つけられた嬉しさと、「まだまだ、知らない世界があるんだな!」という発見の喜びもありました。
ええ、さっそく関連書籍を買いあさってます...(これだから...)
とてもおもしろいので、まだいろいろ調べて勉強して行こうと思います。
まだ絵を描きたい、と思えるようにはなっていませんが 少しずつやっていきます。