ドアの猫穴

日々思うこと・感想文・気軽に出来るボランティア情報とか書きます。

『黒田如水』読みました。

引き続き黒田家関連本です。吉川英治・作『黒田如水』読み終えました。

黒田如水 (角川文庫)

姫路時代の官兵衛をぎゅっと濃縮した一冊でした。半兵衛もカッコいいです。

ヘンな推し方だけど、中高生の方に、読書感想文の課題が出たらお勧めしたいって思いましたホントに...手ごろな長さで、難しい語句は巻末に注釈がありますし、とにかく読みやすいです。ひとりのひとの生き方としても文章の書き方読本としても、ためになる!

時代小説の大家の方の作品を読むのが、ほぼ初めてです。如何に自分が日本の原作者の小説を読んでなかったかというのを、後悔して泣きたくなるような、ひたすら美しい文体。文語でもないが現代口語でもなく、果てしなく豊かな言葉遣いだけれど語彙の豊富さに溺れることのない、端的に読みやすくかつ美しい。声に出して読みたくなる。

そうかぁ、そりゃこういう小説を愛読している世代が直近の若者の言葉の乱れを嘆きたくなるのもちょっとわかるかも。言葉は時代につれ世につれ、変わって行く生き物だけれど、吉川先生のような言葉の選び、響きのようなものはこの先ずっと遺していきたいなあと思いました。

こんなに読みやすいなら、吉川先生が書かれたもっと大著の三国志忠臣蔵もイケると思いました。今まで何となく時代小説を敬遠していてごめんなさい...という思いです。世界が広がった...!

面白かったのは松寿丸が人質として連れてこられ、まず信長様に目通しした時にズバっと「父親より随分と見目良い、母御に似たか」って言われるんだけど、

アレなの...しげのせんせい版もだけど 顔面偏差値設定は官兵衛<<<長政なの黒田父子...w

次は『播磨灘物語』を読もうかな~。