体調が悪く、寝床でずっと本を読んでました。
官兵衛様好きなのに ずっと手をつけてなかったゴメンナサイ…!
ジャンルとしてはミステリーで、それでいて戦国時代を舞台にした作品で。
歴史ものは初めて執筆された方だったと記憶しているのですが、時代物ジャンルに浸りきっている読者及び作者では、悪く言えば凝り固まって出てこないような着想と描き方に新鮮! おもしろい! と唸りました。
なるほど確かに、籠城戦をしてる城は、疑心暗鬼飛び交う「巨大な密室」だな! 幽閉された切れ者軍師を、安楽椅子探偵にするのか! とワクワク読みました!
ゆうきまさみ先生によるわかりやすい(?)あらすじ漫画
この作品の荒木村重はカッコいいっす! 信長への謀反が失敗に終わったため、明智光秀と比して、早まったというか、どうしても愚昧そうなイメージがついてしまった武将ですが、彼もまた無名から摂津国の主まで上った人だから、家臣たちへの心配りも細やかで人心を把握しており、おだしの方を愛し、また茶器や作庭、和歌にも明るい文化人でもありました。
そんな大将でも抑え切れない、集団心理というか、先の見えない籠城によって生まれる「空気」が、少しずつ有岡城を蝕んで壊れていく様が、とても息苦しかったです…。
重野なおき先生の漫画もオススメよ…。