ドアの猫穴

日々思うこと・感想文・気軽に出来るボランティア情報とか書きます。

『セクシャリティを学ぼう』強化期間のような感じ。

タイトルのとおり。

ずっと気になっていたこと、自分のSNSのタイムラインで、度々話題になること(創作内の同性愛表現と、現実に在る様々な生身の人の性志向とのかかわりについてが多いです)を、いちど本腰を入れ、読んで勉強したいと決心して。

その大きな後押しになったのが 娘が興味を持ったからです。

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トンボの型紙は私が作り、あとは娘が描きました 秋だねぇ

 

小学校で二次性徴が始まる時期にあわせ、性教育が始まったこと。また彼女が好きなファッションやアニメの話題を提供してくれるYoutuberが、トランスジェンダーであることを公表して活動していたこと。

そこから率直に疑問を持って 「この言葉はどんな意味?」「私にも読めそうな、LGBTの本はない?」と尋ねられたのです。

こうきかれて、知識も、自分なりの意見もないのは、恥ずかしいな...と思い、図書館や書店を探したり、また当事者の方が執筆した・オススメされている書籍を試し読みしてます。基礎になるものも欲しいですが、できるだけ刊行年が新しい(最新の情報・状況を反映した)ものを求めています。

せっかく娘が性のことを学びたくなったので、今からなら、「女の子がわきまえるべき」 ことだけ知っておけばいいなんて、もったいないな、って。

何より私が「長年かかえてきた、モヤモヤの中身を知りたい」と思いました。

 

いざ調べ始めると。そう言っていいのかどうかわからないけど、もう 「なんて楽しい分野なんだ~!!」っていうのが、素直な気持ちです。

私じしんが、文句を垂れつつ 「普通」 のわくにおさまっているつもりの、ひとりでした。

「女の体に生まれ、女が好きな男と恋愛して結婚した、多数派」だから。

そのシステムを利用していること、依って得ている、享受している特権に気づくことは しんどかった。

「これが当たり前と思う、性のあり方、こうあるべき」という偏見も、つぎつぎ掘り起こされるので、それと向き合う痛みはあります。

学生の頃、身近にいた友人を傷つけた苦い思い出も蘇ります。

それとも向かい合いながら、でも自分の中に在った常識の壁を崩し、まるでオセロのように、パタパタひっくり返り、見える景色のカラーが入れ変わっていく。

新鮮な、わくわくする感じがします。

 

↑ こちらがいちばん 「はじめの一歩」、参考文献がたくさん紹介されていて 私のような何も知らない者には入門書として適しているのかなあ~と。

改めて、後ほど書きます。

 

twitterで時々拝見していたパレットークのマンガのまとめ+解説。

かわいい絵の漫画メイン、でもほぼセクシャルマイノリティ当事者の方々の経験、実話に基づいてると思うと胸に迫る。関係ない、と思ってる人に対しての 「あなたの友人、同僚、子どもが当事者かもしれません」という意識の持ち方について 特に詳しくページを割いてる。

(付録で付いていたセルフセクシャリティ診断については、また後で書きたいなと思う)

これが最初に 「娘も読めそうなLGBTの本」 という リクエストで見つけた本なので、娘に感謝です。

 

↑ このタイトル...「もう男の子の歳を過ぎてしまった男たちを変えようとすることは、あきらめました」というちょっぴりの皮肉も感じるw

 

おもに、我が家の男たちに関して。

何度かこのブログにも書いてるけど「おかしいよ、そんな働き方させる会社は!」って、自分の夫を見て憤ることが入り口になって。

女性差別が是正されない社会って、『男が男らしさを強要されて、逃げ場のない社会』 でもあるわけで...男性にとってもめちゃくちゃつらそうなんだけどな、そこは協力するとこじゃないのかな...」という…ここ数年のモヤモヤとした想いを DV離婚裁判や、男同士の恋愛相談、性教育の現場に立つ方々が、明晰にしてくださってわかりやすく、スッキリとした。

この本に取り上げられていた 「新入社員が先輩に風俗に連れて行かれる」 通過儀礼、夫は経験したそうです。

「行った後、ファミレスでごはん食べながら、なんかむなしくなっちゃったね」と、あっけらかんと話された時には、「この世代にもまだ…」とゾッとしましたが、彼の勤め先の体質を思うと、さもありなんという…(決して受け入れたくないけど)。

 

ただこの、「同じ(ちょっとワルな)行為を強要しあったり、下位の者を設定して排除しネタにしたりして、つながるノリ」=ホモソーシャルな絆に、男性の中からも(その性志向に関係なく)NOと言おう、何もおもしろくねーよ! という動きは少しずつ出てきているんじゃないでしょうか。それを支持したい。

 

note.com

読んでいて、息子が学校に行かなくなったのも、この「ホモソノリ」への抵抗がひとつの理由じやないか? と思いました。

小さい頃から一緒に遊んでて家に泊まりにくるくらい仲がよかった同級生と、パッタリ絶交というくらいに遊ばなくなり、その後しばらくして学校に行き渋るようになって。

きいてみたら 「あの『ノリ』がいやだ」 と、はっきり言いました。

男子をむしばむ逆らいづらい 「ノリ」っていう、ことばはえらく軽いけど、そこに乗れない個人をいためつける何かは、確かにあるんだと思います。

そのまま乗っていけば、例えばいじめの加害者になるかもしれないし、我慢して付き合ってるだけでも精神を削られ続けるんだろうなと。

不登校というかたちで、そのノリから「降りた」息子を、私は勇気がある、と思ったのですが...ひいきのし過ぎでしょうかね…。

彼がこの先、社会のどこへどう戻っていくのか、どう支えていくかっていうのは男子の親として、今後の生活の中での実践ですね...

nekoana.hatenablog.com

 

韓国発の絵本、社会的な性別の役割=ジェンダーを、親子で考える内容。

「男・女だからって出来ることや役割分担を決め付けるのは、おかしいな?」と、微かな違和を持ちはじめた子どもたちへ 「気持ちに正直に生きて、成長して欲しい」と、希望を託すような目的で書かれているところは、上の男の子への本と共通するところがあります。

とにかく(翻訳の)言葉選びがサバッサバで、「なんて痛快なんだ!!」 というのが読後に思わず口から漏れた感想w

「イヤなことはイヤと言っていい」

「他人が発した『イヤだ、やめて』を、茶化さず貶めず、真剣に受け止めて考えよう」

「『ステキなひと』に、男女別の基準などない」

などなど、登場人物のお姉さんが明快に言い切ってくれました。

 

今積んでる・これから読みたい本もあるので まだボチボチと、図書館も利用しながら 子どもと一緒に世界を広げて行きたいなあと思います。

 

↑ 自分の好む創作物に関連して。

 

編集者インタビュー、とても良かった。

 

おススメの本がありましたら教えてください。国内・翻訳、硬め・やわらかめ、問わないです。