ドアの猫穴

日々思うこと・感想文・気軽に出来るボランティア情報とか書きます。

緊急事態宣言の日々

ブログを更新するのは久しぶりです。

その間に、新型コロナウイルス感染症の感染者数はいったん抑えられたかに見えましたが その後も増え続け、取り巻く状況はスッカリ変化しました。

感染予防の知識や必要な行動については政府機関・専門家の方々が発信しているものがあるので、自分は緊急事態宣言が発令されたエリアに暮らす、(なんの役に立たない)日常と今思うことについて書きます。

 

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さまざまな外出、主に人が密集密接する経済活動が制限されています。「出勤」「通院」「日用品の買出し」のみを行っています。

自分の仕事はもともと、直接人に会わないテレワークみたいなものだったので(ものかき・デジタルものづくりの方は、大体そうですね)、突然止まってしまうということはなく 机の前で出来ることをやり、人と会う会議などは延期しています。

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『金剛の塔』 読みました。

木下昌輝先生の 日本建築史ファンタジー? なのかな? 既存のジャンルには当てはまらない ふしぎな小説『金剛の塔』を読みました。

 

金剛の塔 (文芸書)

金剛の塔 (文芸書)

  • 作者:木下昌輝
  • 発売日: 2019/05/17
  • メディア: 単行本
 

 

 「大坂・四天王寺五重塔」と「その建築に携わる工匠の一族『魂剛』」。

この 「場所」 と 「家系」 は固定して、定点観測のように、仏教伝来の飛鳥時代から、平成末年の今日まで...という、1400年の間を行ったり来たりします。(時系列順の物語には、なっていません)

タイムトラベルの案内役は、四天王寺のおみやげの聖徳太子スマホアクセサリーです。

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『子ども科学電話相談』回答者の先生の著書を読んでみる。《5》

5回目は、天文学者国立天文台教授・水沢VLBI観測所所長 本間希樹先生の 『国立天文台教授が教える ブラックホールってすごいやつ』 です!

本文漢字にはすべてフリガナつきで、小学生から読めます。内容も、今までの子ども科学電話相談での回答内容と重なるものが多いです。

 

特筆すべきは このイラスト。

国立天文台教授が教える ブラックホールってすごいやつ

国立天文台教授が教える ブラックホールってすごいやつ

  • 作者:本間 希樹
  • 発売日: 2019/12/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

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『天下一の軽口男』読みました。

上方落語創始者と伝わる、米沢彦八の人生を描いた物語『天下一の軽口男』を読みました。

 

天下一の軽口男

天下一の軽口男

  • 作者:木下 昌輝
  • 発売日: 2016/04/07
  • メディア: 単行本
 

 

江戸時代の初め。大坂難波村に生まれた彦八は、卓越した観察眼と話芸のセンスを持ち、人を笑わせることに無上の喜びを感じる天才的な子どもでした。やがて幼馴染の少女の笑顔を取り戻すため、『天下一の御伽衆』 を目指し 芸を磨くべく江戸に出ることになります。

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『幻の東京オリンピック 1940年大会 招致から返上まで』読みました。

『いだてん』を視聴した方にはぜひ手にとっていただきたい、『幻の東京オリンピック 1940年大会 招致から返上まで』です。クドカンさんが読んだ本としてラジオで紹介されていた中の一冊。図書館で借りました。

(ちなみに地元の図書館の開館状況は「返却」「予約資料の貸し出し」のみ行っており、今のところ3月17日(火)から通常どおりフロアまで開館の予定です。予約していた本を受け取りに行ったところ、扉の正面に長机を並べて仮の受付をつくり、司書さんが対応してました)

 

 

「いだてん」視聴した民としては、副島道正伯の、病を押してのローマの立候補撤回交渉、それなのに返上せねばならなかった苦悩に もらい泣きせずにはいられない…。

(俳優さんの顔だけれど)「いだてん」でその生々しい様子をビジュアルで観ていたから 嘉納先生、永田市長、ラトゥール伯、ブランデージ氏…などなど 顔とセットで 「知ってる!」と言える人の詳しい言動が 招致運動の始まりから 返上直後まで、資料を引いて解説されています。そして、当時の国際社会の日本への厳しい態度が伝わってきます。

もしこのまま1940東京大会を開催していたとしても、多くの国がボイコットは必至だったのだな、と。副島伯の返上の決意は英断だったのだ。それは後の世に振り返って思うことなのですが。

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