元NHK・現フリージャーナリストの池上彰さんのニュース解説って、わかりやすくていいですよね。「週刊こどもニュース」のころからひそかにファン(笑)。
最近はニッポン放送の朝の番組でお耳にかかることが多いです。
識者を自認する人たちって、なぜだかわからないけど、右とか左とか、「自分は何に拠り、どういう立場に立つか」にこだわり、主張したがる人が多いけど。
池上さんは淡々と「今、おきていること」を伝え、「社会の仕組み」を事実そのままに解きほぐして話すことに徹する。「あなたはどう考えるか」は、聴く人にゆだねる。
伝える者としての「滅私」。そこが好きなんです。特に子どもにとってはその姿勢って理想だなあと思います。
その池上さんが昨日、ラジオの祝日特番でトークしてらっしゃって。
番組中、子どもリスナーからの素朴な疑問メールで、「なぜ悪いニュースばかり流れるの? こんなにひどい事件ばっかりなのかーって、気持ちが暗くなります」というものが来ました。
これにたいして、池上さんは・・・
「明るいニュースばかり流れる国は言論の自由がない、思想統制された国ですよね(笑)」
「ニュースとは『珍しい出来事を伝える』もの。悪い事件が報道されているうちは、まだ日本は平和なのかもしれません。
これらがいちいち報道されない世の中になったら、いよいよマズイのです」
なるほどー、確かにそうだ!
ただ、私ら大人は、バッドニュースの中にも
「『敢えて大々的に流されるバッドニュース』と『敢えて伏せられているバッドニュース」がある』
ということは心に留めておかなくてはね・・・。
日本は「けっこう」自由というだけで、巧妙に情報操作されていないという保障はどこにもないわけで。
疑う目、鵜呑みにしない心は大事だと思います。