ドアの猫穴

日々思うこと・感想文・気軽に出来るボランティア情報とか書きます。

「見とこ、行っとこ、トコトコ東京」読みました

見とこ、行っとこ、トコトコ東京 (単行本)

関西や四国に比べればずっと身近で、よく行く土地ではありますし いちおう3年ほど23区内(限りなく埼玉に近いけど)に住んでいました。

でも、もちろん知らないところだらけなので新鮮に読みました。

東京から離れた土地に住んでる方の感想も聞いてみたいなー。

 

 

もぐらさんの描く擬人化東京さんは通常は男性なのですが

池袋の案内をするためだけに召喚された、女体化もとい女性版東京さんにワロタ。

中野もアキバも行ったことないです・・・用がない・・・物欲と言うかコレクター欲が低いので。

ブクロも、埼京線で2駅という振り返れば恵まれた場所に住んでたんですが

・学生なので自由なお金がない

・90年代末の池袋は、あの辺の書店はもうあったけれど いま言われるほど

女性向け同人文化の土壌はまだなかった(腐女子という呼び方も全然広まってなかった)

なのでほとんど件のエリアに行ったことないです。せいぜい用があるのはハンズまででしたね。

もぐらさんじゃないけど「あれ、ワタシマンガ描くし読むし、自意識は一般人じゃないけど、あんまりオタクじゃないのか・・・??」ってなった(笑)

 

もぐらさんが「どこに行っても人ごみーヒィィー!」ってなってるのを見て 擬人化東京さんが

なんで東京は人が多いの? って言うけど 人が多いから東京なんですよ、人こそが東京の財なんですよ、

近代史の中で、政権交代、震災、戦災など 東京が日本の中心でなくなる(合理的には、大陸の国々から離れた東の辺境の地に都がなくてもいい)機会なんていくらでもあったのに

(確かにSF作品では 福岡や阪神なんかが未来の首都だったりするよね)

そこでムリヤリ踏みとどまったのは この街に住まう大勢の人がいっぺんに失業するリスクを負わないためだったんですよ。

みたいな話をしていてちょっと見方が変わりました。

どこにいようがモノや情報は何でも・すぐに手に入る時代になった今(ほらマスターピースプロールさんだってAmazonで買ったほうが限定パーツつきますしー・・・笑)、

それでもなぜわざわざ東京に出かけるのか? と言うと

やっぱり「人に会いに行く」ためと「その場の空気を体験したいから」なんですよね。

たとえば同人誌1冊手に入れるためにわざわざ出かける気はしないけど、やっぱりそれを描いてる人に会いたかったり、それらが集まる「場」に魅力を感じてるわけで

そういう自分の経験や動機に照らし合わせて「人が財産」というのは、たいへん合点がいくお話でした。