ドアの猫穴

日々思うこと・感想文・気軽に出来るボランティア情報とか書きます。

「舞台『刀剣乱舞』ジョ伝 三つら星刀語り」の感想のようなもの。

もう続・花丸のアニメも始まってしまいましたね・・・遅くなりましたが。

「舞台『刀剣乱舞』ジョ伝 三つら星刀語り」をディレイ配信にて鑑賞しました。

短期間しか観られなかったのが悔やまれます。春のDVD発売が楽しみです! つまり、とても良かった!

いろんな方の感想を拝見すると、推しが誰かによって注視するものが変わるので、それによって印象に残るシーンが全然違うのが オリジナル演劇とはだいぶ違っておもしろいです。私は歴史人物のパートで、これ知ってる!っていう逸話や会話が出てくるのがとても楽しかったです。

 

前に書いた通り、初めて「2.5次元」舞台に触れました。ミュージカル・伝統芸能含め、観劇には行ったことはあるし好きなのですが、もう何年もブランクがあり、そのせいか作品の世界に「入り込む」のに少し時間がかかったかもしれません。舞台上の俳優さんが演じる刀剣男士と、自分の遊ぶゲームのキャラクターである刀剣男士がちゃんと同一視できるようになるまで時間がかかったというか。

原作ファンの、愛ゆえの厳しい要求に応えるように「このキャラはこう言うだろう、こう行動するだろう」という「線」を設定するのは、本を書く人も演じる人も大変な高いハードルを越えなくてはいけないですよね(それでいて、既存のキャラのイメージをなぞるだけではなく新しい魅力も引き出していかねばならないわけで)。

ワタシごときゆるいファンでも、拘ってしまうのですから・・・でもどんどん引き込まれていきました!

序盤から終盤への、刀剣男士が仲間とすれ違い、任務失敗の経験を重ね、戦士としても精神的にも成長してゆく姿が頼もしく、本当にかっこよくて。

ストーリーも、序盤の謎が解けてスルスルと伏線が回収されてゆく後半には爽快感がありました。

殺陣が鬼気迫ってすごいのと、和む・笑えるところのバランスもすごく良いなあ...って。

 

 

歴史寄りの視点で見ると、時代設定は豊臣秀吉の天下統一目前、小田原征伐の頃。

関白となった秀吉、隠居の身ながらいまだ軍師として頼りにされている官兵衛、家督を譲られた嫡男長政、日本号を吞み取るエピソードで有名な重臣母里友信(太兵衛)、そして宣教師の奴隷から信長の家臣に取り立てられた黒人・弥助が登場します。

信長から下げ渡された宝刀「へし切」の持ち主であった、黒田官兵衛・長政父子が、「刀剣男士・へし切長谷部」と出会いを果たす場面、胸が熱くなります。

詳しくは見てのお楽しみですが「正体不明の剣士」ではなく、きちんと「彼がへし切である」と認識して出会い、言葉を交わすのです。予想もしなかった嬉しい展開でした。あのよく見知った堅物長谷部のまったく違う顔が見られて!

実はゲーム内での長谷部の極修行(元主の所に行き、自分のルーツを見つめなおす修行が多い)では(ネタバレになっちゃうけど)信長の元へ向かったので、その時は「黒田じゃないんだ・・・長政様には逢えないのか」と、黒田ひいきとしてはちょっと淋しかったのです。

でも舞台のほうでこれだけ濃厚な(長谷部にとっては供給過多くらいの濃さ・笑)触れ合いがあったのね! なるほどこっちはこっちで別の物語だったのね!! と納得しちゃいました。

もちろん、あのような形で黒田父子と邂逅したのは「とある本丸の、あの部隊に所属していたへし切長谷部」であって、ワタシたちの元に居る長谷部や他の刀剣男士には またそれぞれ別のルートでの成長や物語がある。、

・・・と、そのような自由度が残されてるのもゲーム原作作品の楽しみ方の作法であるかもしれません。

 

そして、ワタシの現在最愛の御方である ご隠居様こと黒田官兵衛孝高様のことなんですが。

配信をDLし再生を始め、官兵衛初登場シーンは大体20分くらい経った所なんですが、そこで

「えっ? ちょっと待って...? えっ...こんなに官兵衛様かっこいいなんてきいてない...(動悸が上がる)」って一時停止して心の準備が整うまで続きを観られなかったくらい、動揺してしまいました。

刀剣乱舞ファンの方をして「歴史人物サイドの主役」と仰っていただき...そうか確かにあの官兵衛様はかっこよかったんだ、と。

いやもうワタシもまさか2.5次元舞台で、こんなにも理想形の官兵衛様に会えるなんて、と思いました。

また機会を改めて語らねばならない(長くなるので)けど、なるべく端的にまとめるなら『狂気と見分けがつかないほどの智謀』。

複雑怪奇な、でも魅力的な人物像に迫ってくださって感激しました。あと良い御声!!!

 

長谷部が大好き! な長政様のかわいさについてはコチラの落書きで(※絵は官兵衛伝です)

 

このイラストは削除しました。くわしくはコチラ

 

また関白殿下も、後の独裁者・権力の化身のような恐ろしいイメージではなく あくまでも官兵衛の戦友にして理解者、器の大きな方として描かれていて素敵なんです。

「本能寺の生き残り」「信長においていかれた者」という 長谷部と余りにも多くの共通項がある弥助も、悲しくて愛おしいです...。

そして一度も名前は言及されて無いんだけど...チラチラと見え隠れする「もうひとりの軍師」の影もあって・・・ああ~そこは円盤で観て下さい! って感じです。

 

ついつい黒田家&長谷部のことばかり呟いてしまったけど 刀剣男士も歴史人物側も(今作には登場していない男士までも)全員かっこ良くて見せ場があって「どんな性格で何を志向しているのか」をキチンと描かれてるから、誰かが主役で誰が脇役なんて選べない決められない。素敵な構成と脚本だと思いました!

作り上げて下さったキャストの皆様、スタッフの皆様、ありがとうございます・・・感謝しかないです。

 

それからタイムシフト予約してた、三百年の子守唄(ミュージカル刀剣乱舞)も観ました!!

プレミアム会員じゃないから1部までだけど。アッこれは...長政様は出られないや!!って思っちゃった(歌唱力カンスト本丸理解)(長政様は史料に書かれてしまうくらいの音痴)

イイヨーイイヨー、ミュージカルも好きヨーー!!

信長の忍びや最近の大河等のお陰で ザックリと家康と四天王の勉強してたから入り込みやすかったです! 青江さん、ゲームからそっくりそのまま出てきたみたいな再現度...村正さんが不思議ちゃん癒し要員・・・物吉くんは天使・・・!

ミュージカル本丸は審神者様も美声だ! すごく好きなタイプの御声(笑

少年時代の家康に歌って聞かせる風車の歌で、悲しいシーンでもないのになぜかボロボロ涙が出ました。あの歌の間に流れた月日と繰り返された日常のいとなみを思うと、グッと...うたのチカラだ...。

 

なかなかチケットは取れないものだろうけど、やっぱり生で観たいですね~いつかは・・・この熱さ、画面越しで感じられるのはほんの一部分なんだろうな。他のお客さん、演者さんと同じ空気を吸いたいな。