ドアの猫穴

日々思うこと・感想文・気軽に出来るボランティア情報とか書きます。

大河ドラマ『麒麟がくる』はじまりましたね

2020年の大河ドラマ『麒麟がくる』少し遅くなりましたが、きましたね!

とても楽しく観ました!

これまでの戦国時代ドラマの「様式美」「王道」なところと、新しい試みの部分が折衷しているように思いました。

あの時代の日本を舞台にした物語においてたぶん最もネガティブな勇名?を馳せている「明智光秀」という武将を主人公に、どんなふうに描かれていくのだろう。ワクワクする初回だったと思います。

 

主演の長谷川さんや脚本家の方が仰る「今までの明智光秀のイメージは白紙に」、「本能寺の変から逆算した役作りはしない」という言葉が繰り返しあったのですが

あんなにオープニングの映像でガンガン何かが炎上してるイメージが流れたら 連想しないのは無理です!(笑)(オープニングはとてもかっこいいです)

 

 

ハセヒロさんの青年光秀は、たしかに爽やかで聡明でまっすぐな若者なんですけど どこか「オカシさ」を誘う人柄だな~^^ と思いました。

「融通の利かなさ」「頭の良さをカサに着てしまいがち」「余計なこと言っちゃう」とか、あとちょこっとピンボケなところとか、何とか...

「むしろこれは私がイメージしてた光秀像に近いわ…? いやこれは...重野なおき先生の作品に出てくる光秀だわ!」って思っちゃいました!

 

明智光秀放浪記 (ヤングアニマルコミックス)

明智光秀放浪記 (ヤングアニマルコミックス)

 

 

多くの方が述べている感想ですが

登場人物の衣装や小道具が「インスタ映え大河」と揶揄されるほどの、眩しいカラフルな色彩に彩られた明るい画面なのに

そんな人々が暮らすのは、野盗による火付略奪・宗教者の堕落・人身売買・将軍のいない都を蹂躙する足軽...などなど 旧来の秩序を失ったすさまじく荒んだ時代である...という「光と闇のギャップ」が何か、リアルで良かったです。

(今回のシリーズから新しく4K撮影をしていて、「4K対応のテレビで見ると全然違ったよ、衣装は鮮やかだったけど風景は自然な色だったよ!」という報告があるので、この辺、放送中でも技術的な調整がされていくだろうと思われます。目に痛いほどの鮮やかさは改善されていってほしい;;)

 

こんなにキレイな色柄の服を 当時の庶民が着ていたのかで、賛否分かれていますが、「考証をしたうえでこうと決めたことなら良いのでは?」と思います。

資料となる中世の絵巻物で現存するものはどうしても褪色していますが 描かれた当時であればもっと鮮やかだっただろうと思いますし、考証に信頼が置けると言われる 某・Eテレで放映中の忍術学校アニメでも、子どもから大人まで、様々な柄の鮮やかな装束ですね。

 

微妙な中間色・くすんだ色が美しいとか「小紋が粋」、のような奥ゆかしい意匠を味わう美意識は、精神と経済に余裕がある世の中にならないと、広く浸透しないのではないかな? 侘び・寂び趣味も、支配者層から始まってだんだん降りてきますし。

「世相がどーしようもなく暗いから せめて着物くらい派手で明るくしたい」っていう無意識のあらわれじゃないでしょうか…それは、私の個人的な解釈ですが。

 

そんなテクニカルな実験的画面や撮り方も含めて...光秀と仲間たちパーティ(RPGのような初回ストーリーだったのでまさに)の世界がドンドン広がり、移り変わって行くのを(来たる最期はさておきとりあえずは)楽しみにして視聴したいと思います!